彼女の家の前に駅を

これで安心してお家に帰れるでしょ。

全米が泣き 一部のパンは笑う

2023年12月31日。

Vaundyが紅白歌合戦で「そんなもんかい?紅白」と客席を煽ってからもう一年が経ったということだ。

 

ここに文章を書きにくることが生存報告のようになっている。生存報告とは言いつつも実際はギリギリ死んでいないだけみたいな生活を送っているのだけれども。

今年も体調の方は相変わらずだった。閃輝暗点により片頭痛の予兆は感じられるけれど、これといって為す術があるわけでもない。腹痛の方も酷く、特にこの年末は食事もできない程で、駆け込むようにしっかりと体重を減らした。さらに今年は日の光に当たりすぎると目が充血するようになった。目を閉じても瞼の裏が明滅するようになり、この夏は睡眠不足の日が続いた。来年はなるべく太陽の光から逃げ回りたいと思う。まるで猗窩座。お前も鬼になれ。初対面の人でもいきなりファーストネームで呼ぶ。

それでも一応、流行りのあれには罹らずに済んでいる。世の中は元の日常を取り戻しつつある、みたいなことを言う人もいるけれど、決定的に何かが覆ったわけでもなく、2020年から続く事態は未だに黄色信号のまま、今もただ闇雲に走り続けているような気もする。

 

再会もあったし、新しい出会いもいくつかあった。好きな人達が増えた一年だった。本当かどうか定かではないけれど「気をつけてね」と伝えることで事故率が下がるという統計があるらしい。自分の好きな人達にはあまり死んでほしくない派の人間なので、今年は何度も「気をつけて帰ってね」と伝えた。自分自身は「最悪だ〜」と思っている世界に長生きして欲しいと願うのも、なんとなく矛盾しているようにも感じるけれども。それでも好きな人達にはなるべく健康であってほしいし、傷つくような嫌な出来事に遭遇しないでほしいし、一秒でも長くお家の温かいお布団でぐっすり眠ってほしい。そういう気持ちが溢れて伝わった結果、もしかしたら今頃相手にキモがられているかもしれない。それもしょうがないと受け入れている。大切なものだからと強く握りしめていたつもりが手の中で壊れていたみたいな感じだ。

 

「もう今日を越える日は来ない」と思える日を何度か越えることでここまで辿り着くことができた。来年もそういう日を繋ぎ合わせて毎日を耐え凌いでいくしかない。明日からまた「生きても良いな」と思えるような予定を立てていく。爆弾を作るように。